中醫療程/

中醫療程

中医における不妊治療

中医学での不妊症の記述は、2000年以上前の『素問・骨空論』に初めて見られます：「督脈者……此生病……其女子不孕」。その他の中医学の古典にも多く記載されており、病名としては、不孕、無子、絶産、斷緒、全不產などの名称があります。
子供を望む夫婦で、男性の生殖機能が正常であり、男女双方が2年以上同居して避妊を行わず妊娠しない場合を『原発性不妊症』と呼び、古くは『全不產』と称されます。また、一度は妊娠したが、その後一年以上妊娠しない場合を『続発性不妊症』と呼び、古くは『斷緒』と称されます。

/Causes of Infertility/

不妊症の原因

男女双方が腎気が盛んで、天癸が至り、任脈と衝脈が充実している状態であれば、女性は月経が順調に訪れ、男性は精気が十分に分泌され、両者が結びつくことで妊娠が成立します。
したがって、不妊の主な原因は腎気の不足や、衝脈・任脈の気血の失調に関連していると考えられます。
臨床では、腎虚・肝鬱・痰湿・血瘀などのタイプがよく見られます。

腎虚（じんきょ）

Kidney deficiency

腎虚は、エビデンスに基づく医学では主に中医学に関連する概念であり、一種の精神的障害とされています。中医学においては、内分泌系の免疫機能の低下に関連する症状を指します。

症状

男性

| 性機能や性欲の低下

| 勃起不全、勃起維持困難

| 遺精、滑精、早漏、不妊

女性

| 乳房の下垂

| 子宮の発育不全（幼児子宮）

| 卵巣早衰、閉経、月経不順

| 性欲減退、不妊

肝鬱（かんうつ）

Liver depression

肝鬱とは、「肝気鬱結」または「肝鬱気滞」とも呼ばれ、肝の気の流れ（気機）の調節機能が低下し、気の巡りが滞ることで生じる状態です。発症には、感情やストレスが深く関係しています。

症状

胸のつかえ感、怒りっぽい、イライラしやすい、食欲不振、腹痛、めまい、過敏性腸症候群（IBS）、慢性胃炎、月経不順、睡眠障害、片頭痛、うつ症状、早発閉経

気虚（ききょ）

Qi deficiency

中医学では、「気」は生命活動を維持するためのエネルギーであり、生理機能を正常に保つ役割を果たします。そのため、「気」の巡りが乱れたり不足したりすると、健康に様々な影響を及ぼす可能性があります。
症状
疲れやすい、よく眠れない、活動力の低下、舌の色が淡く、赤みがない、顔色が青白い、気力が湧かず、集中力が低下する、めまいを感じやすい、手足のしびれ、月経量が少ない、月経不順